彼氏の余命を知ってる彼女。


本当私、ヒカルのこと大好き過ぎてヒカル依存症かも。


なんて心の中で笑いながら思っていると、いつの間にか降りる駅に着いていた。


私の手を引いて電車を降りるヒカル。


駅を出ると照りつける太陽が異常に眩しく感じた。


「ヒカル!観覧車!」


出口から少し歩くと大きな観覧車が姿を表した。


久しぶりの遊園地が目の前にあり、テンションが上がる。


そんな私を見て、ヒカルは優しい笑顔をこちらに向けながら『はいはい』と子どもをあやすような口調で言う。


「うわー、今バカにしたでしょー」


「してないしてない。ほら、早くしないと日が暮れるよ!行くよ!」


そう言ってヒカルはおもいっきり遊園地へ向かって走り出した。


    

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