彼氏の余命を知ってる彼女。


* * *


朝食を食べ終え、私は部屋に戻りガラス玉を手に取ってベッドに寝そべる。


親指と人差し指でガラス玉を摘み、上に掲げた。


…綺麗…。


ただのガラス玉と思えないくらい澄んだ色をしている。


どうして死神さんは私にこれをくれたんだろうか…。それもいきなり。


ヒカルのデス・クロックと何か関係しているのかな…。


そう思い、ガラス玉をジッと見つめた。


「…な訳無い」


いくら綺麗だからといってただのガラス玉には変わらない。


ふぅ、とため息をつき、ガラス玉を持った手を下げる。


    
< 93 / 251 >

この作品をシェア

pagetop