≡ヴァニティケース≡

「その顔でそんな表情されたら堪らないなぁ。もっと見せて下さいよ。その顔が恐怖に歪む光景を。その顔で快感に溺れていく様を」


「んんんっ! んくっ、んんっ!」


────何故そんなに私の顔に拘るの? どうして私の顔が憎いの? どうして? 何故? 私が? 顔が?─────


 バンッ!


 疑問が脳内を席巻し、またパニックとなって抵抗を始めた美鈴の耳元に、拳を叩き付けた男が恫喝する。


「いいか? 素直に言うことを聞かなきゃな、喘ぎ声がお前の最期の言葉になるんだぞ!」


────やっぱり……そうだ。この行為が終わったら、きっと私は殺されてしまう。今の状況って、晒された生物標本と同じってこと? いや違う────



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