『好き』なんだよ…
「柊が先に言って。」
「嫌…。俺が、先にちゃんと好きって言っただろ?? 」
「そんなのダメ!! 」
「本当に頑固だよね…。」
「柊に言われたくない!! 」
このやり取りがしばらく続いた。
「…はぁ~しょうがないなぁ。」
柊はいつの間にかあたしを、腕の中から解放して、自分の肩をおろした。
「…俺さ、この学校に来る前に、すごい好きで付き合ってた彼女がいたんだよね。でも…ある日、病気ってことが分かってすぐに入院した。毎日、見舞いに行ってた。彼女、寂しがり屋だったからさ…。それで、また他の日に病院に言ったら、彼女のお母さんと、主治医の先生が話してたの聞いちゃって…。」
柊は口ごもった。
「……もう1カ月も生きられない…って」