ジェフティ 約束
「な!」
 アスベリアが身を引いた瞬間、男の馬が勢いよく走り出した。馬が高慢に振った尻尾が、アスベリアの頬をかすっていく。
「アスベリア様、正装されて参られますか?それとも、鎧でも着こんでいかれますかな?」
 エドが少々笑みを含んだ言い回しで、アスベリアの肩をたたく。
「必要あるか、マントだけで十分。ブタ公に会うのにそんなものが必要か?」
「…アスベリア様、ブタ公というのはよくありませんな。せめてこの場では」
「すまん」
 父親にたしなめられる子供のように、アスベリアは頭を下げる。
「ではブタ公の前でその面構えを存分に披露できますように、着飾って参るといたしましょう」
 エドはますます面白そうに、アスベリアを見上げた。
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