ジェフティ 約束
 エドは、アスベリアの荷物の中から、正装の次に上等な、シルクの黒の上下を持って部屋に現れた。アスベリアの長身に似合う細身のそれは、スタンドネックの縁にプラチナでダクティリフェラの装飾が入っていて、大粒のブルーアンバーが埋め込まれている。ブルーアンバーはアスベリアのキャメルブラウンの瞳の色に合わせてあしらわれたもので、とても上品にその端正な顔を彩っていた。
「いつまでも下級兵士のような格好はなさらず、これをいつもお召しになればいいのです」
「エド、何を企んでいるんだ」
「人の価値はその身なりだけでは推し量ることはできませぬ。しかし、あのようなものに対しては、これがよいかと。……特に今は」
 エドは普段アスベリアの格好などには口を出したりはしない。アスベリアが向けた視線に、エドはただ微笑むばかりだ。
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