ジェフティ 約束
ディルーベス信仰には多少なりとも知識はあったが、その言葉には聞き覚えはなかった。
「私がいてもいなくても、争いは終わりはしないの。星は、私たちの存在を無視していつでも落ちてくるから。
神様は気まぐれよ。巫女たちがご機嫌を取らなくなってしまったから、とたんに機嫌が悪くなってしまった。
ほらまた、星が流れた……」
巫女姫はまた手を伸ばしてそれを掴む。
「私がこうして、落ちる瞬間に拾ってあげることしかできない。神様の気まぐれで、痛めつけられた可哀想な星なの」
エドは言葉にならなかった。こうしてこの少女は、この地に降る災いを拾い集めているというのか。今、この世界で生きている誰も知らないところで。その小さな体で一人で。
災いの種となる星も、痛めつけられて可哀想だと慈しんで、大切に抱きしめている。
――これでいいのか。会った事もないようなたくさんの人間の幸せの為に、少女の体が犠牲にならなくてはならないのか。
戦争を引き起こしているのは誰だ?災いの星を降らせる神なのか。
もう、争いは嫌だ。諍いにはうんざりしている。何も知らない相手を憎んで、血を流して得られるものなど何もないのに。
「私がいてもいなくても、争いは終わりはしないの。星は、私たちの存在を無視していつでも落ちてくるから。
神様は気まぐれよ。巫女たちがご機嫌を取らなくなってしまったから、とたんに機嫌が悪くなってしまった。
ほらまた、星が流れた……」
巫女姫はまた手を伸ばしてそれを掴む。
「私がこうして、落ちる瞬間に拾ってあげることしかできない。神様の気まぐれで、痛めつけられた可哀想な星なの」
エドは言葉にならなかった。こうしてこの少女は、この地に降る災いを拾い集めているというのか。今、この世界で生きている誰も知らないところで。その小さな体で一人で。
災いの種となる星も、痛めつけられて可哀想だと慈しんで、大切に抱きしめている。
――これでいいのか。会った事もないようなたくさんの人間の幸せの為に、少女の体が犠牲にならなくてはならないのか。
戦争を引き起こしているのは誰だ?災いの星を降らせる神なのか。
もう、争いは嫌だ。諍いにはうんざりしている。何も知らない相手を憎んで、血を流して得られるものなど何もないのに。