ジェフティ 約束
――こいつらさえ居なかったら、今頃おれたちがあの場所で火をおこして体を温めていたのに。
ラルフは、じっとりと湿気を含んだマントの前を掻き合せた。
ノベリアの雨季特有の夜の雨が強さを増し始めた頃、川上から沢山の重々しい足音が地響きを立ててラルフたちの居るところへと近づいてきた。シェシルは右肩に長剣を持たせかけるようにして持ち、岩場から少し出た草むらの中から様子を見ている。ラルフとインサは岩場の影から、シェシルの後姿を見つめていた。
やがて暗闇の静けさに、松明の明かりが溶け出したようにゆらゆらと辺りを照らしだした。十頭ほどの馬にそれぞれ目深にフードを被った男たちが跨り、ゆっくりと川岸を行進してくる。一番先頭の馬に跨る男は、その巨大ともいえるほどの大きな体の背に、これも見たことがないほどの大きな戦斧を革帯でぶら下げていた。
ラルフの隣で、インサの喉がゆっくりと上下し唾を飲み込む音がやけに大きくラルフの耳を打った。
気持ちは痛いほど伝わってくる。戦斧を背中に担いでいる男の肩からは、威圧感と強さが強烈に周囲に発散されていた。それはシェシルからも感じられる、圧倒されるような烈風の如き強さと等しいものだ。ラルフの手にもじわりと汗が滲む。
ラルフは、じっとりと湿気を含んだマントの前を掻き合せた。
ノベリアの雨季特有の夜の雨が強さを増し始めた頃、川上から沢山の重々しい足音が地響きを立ててラルフたちの居るところへと近づいてきた。シェシルは右肩に長剣を持たせかけるようにして持ち、岩場から少し出た草むらの中から様子を見ている。ラルフとインサは岩場の影から、シェシルの後姿を見つめていた。
やがて暗闇の静けさに、松明の明かりが溶け出したようにゆらゆらと辺りを照らしだした。十頭ほどの馬にそれぞれ目深にフードを被った男たちが跨り、ゆっくりと川岸を行進してくる。一番先頭の馬に跨る男は、その巨大ともいえるほどの大きな体の背に、これも見たことがないほどの大きな戦斧を革帯でぶら下げていた。
ラルフの隣で、インサの喉がゆっくりと上下し唾を飲み込む音がやけに大きくラルフの耳を打った。
気持ちは痛いほど伝わってくる。戦斧を背中に担いでいる男の肩からは、威圧感と強さが強烈に周囲に発散されていた。それはシェシルからも感じられる、圧倒されるような烈風の如き強さと等しいものだ。ラルフの手にもじわりと汗が滲む。