ジェフティ 約束
 ――でも、お前は今でもこんなに小さくて、こんなに痩せてるじゃないか。
 アスベリアとは五歳違いのルーヤ。しかし、目の前にいる姿は、まるで子猫のように小さく儚げな少女のようだ。身長は、アスベリアの肩にも届かない。
 渡された果物に視線を落とし、アスベリアは切なさで胸が痛んだ。そんなアスベリアの表情から察したのか、ルーヤは果物の上に自分の手を置き、輝く瞳でアスベリアの顔を覗き込む。
「コドリスが沢山お金をくれるから。もう昔みたいに食べ物を買えないということはないのよ。それに、アスのほうがお腹すいてるでしょ?」
「すまないな」
「これだけで足りる?夜中になったら、何か持ってこようか?」
 ルーヤは心配そうに外を見る。
「いや、夜になったらここを出るよ」
「それは、無理よ」
「なぜだ?」
 シラーグがため息混じりに言葉を吐いた。
「あの人たち、これからしばらく村の外で野営するって言っていたんです。しばらくはここに留まるつもりのようだったわ」
「なんて事だ」
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