もう恋なんてしない
「瑠璃ちゃん、倒れる前に眠れなかったって言ってたよね?
これも原因じゃないの?」

「あ…でも、あの時は緋笙流の事でいっぱいいっぱいだったし…」

「瑠璃ちゃんっ!!」

思わず大きな声を出してしまったのも許して欲しい。


「機種変しよう」

驚いて目を見開く彼女。

「いっその事、新しくしようか!
同じキャリアにすれば割引サービスもあるし、便利だろ?」

僕の提案に固まってしまったみたいで、こっちが焦る。


「お揃いの携帯って…憧れなんだけどな?」

「お揃い…?」

「ああ、色違いとかどう?イヤかな?」

ふるふると首を横に震わす仕草に、拒絶の色は見られなかった。


「瑠璃ちゃんはピンクがいいかな?白でもいいね。
でも…もし瑠璃色があれば、それもいいね!」

ほら、頷くんだ!
頼むからYESって言ってくれ。


「新しくすると…番号もアドレスも変わっちゃうんでしょう?」

「番号は、そのまま使う事も出来るけど…。
携帯を変えるのは、そんなに問題?」

「問題では…ないですけど」


じゃあ何をそんなに気にしてるの!?



******

瑠璃色・・・濃い紫味の青

< 311 / 369 >

この作品をシェア

pagetop