もう恋なんてしない
「ちっ、なんだよ。
流星が瑠璃の好みを聞いてきたから、ついでに店も紹介してやったのに」

「へぇー、どこの店?」

ミコト様が身を乗り出してきた。

「イタリアンのシェフが始めた、京野菜を使った創作料理の店ですよ。
一軒家を改装して、看板すら出てないから、知る人ぞ知るって店です」

「そんなの初耳だな。いつの間に行ったんだ?なぁ、如月?」

「イヤですねぇ、ミコト様。
わたくしがミコト様を差し置いて、勝手に行く訳ないでしょう?
まずは流星に行かせて、どんなだったか聞くつもりだったんですよー」

なにげに兄さん、ヒドイ・・・。

「なんか気になるなぁー、その店。
なぁ如月、そこに行ってみないか?瑠璃ちゃんも一緒にさ」

「今からですか? 予約可能か訊いてみますね?」

即、電話で確認する兄さん・・・。
仕事が早過ぎだと思う。

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