私が好きになった男は私が嫌いなヤンキーでした。

‐千里side‐

暁から変わった電話は賢矢からだった。

『千里、帰り菓子買ってきてくんない?新作のやつ』

なんでテメーのために買ってかなきゃなんねーんだよ!
意味わかんねー!


「自分で行け」

『千里!お前が暁じゃなくって、俺を連れてってくれれば帰りによれたんだよ!!』


ヤダよ。
だってお前もう1人の方の由梨亜?だっけ
ソイツに惚れたんだろう?

ぜってー五月蠅いだろうが。


「お前来たらうるせーから嫌だ」

茜も今絶対に『五月蠅い』って思ってる。
コイツ顔に出るな…。

『んだ…』

ブチッ


また騒ぐだろうから、電話を切った。

パタン

暁に電話を返す。


「五月蠅いアイツ。ん」

「帰ったら切れるぞ」


だよなぁー

今日は倉庫戻んないで帰っかな?


…よし!
帰ろう。


「おい」
「はい」

運転手の立花が返事をする。
コイツは女に免疫がない。


「コイツ送ったら、俺も送れ」

「はい!」


よし。
これでイイだろう。



「ねえ。賢矢なんだって騒いでたの?」

その前に暁が何かボヤいてたけど、無視。


「帰りにコンビニ寄って菓子買ってこいって騒いでた」


甘党だから、菓子大好きだからな。
アイツ…。

「ふ~ん」
コイツ聞いて来たくせにまるで興味無さそうだな!
ムカつく。


「…着きました」


「あ、ありがとう」

ガチャ

「色々とごめん」

「全くだな」

本当に全くだ。
族を前にして『嫌い』とかまずない。

「ちっ、まあありがとう。また明日ね。暁も」

舌打ちしやがった…。
ワケわかんねー。

「ああ」

「ん」


「運ちゃん、送ってくれてありがとうね」

「…いえ」


ニコッ

バタン



…最後の笑顔なんだ?

やべーだろう。



< 32 / 55 >

この作品をシェア

pagetop