ロ包 ロ孝 2
「あんなむごたらしい殺し方を平気でやれるようになったら……人間おしまいよ」
斜に構えて腕を組む彼は、言外に多大なるティーへの非難を含ませていた。
資金提供者がティーではないと解った時点で、野木村を抑え付けていた箍(タガ)が外れ、蠢声操躯法への嫌悪感を顕(アラワ)にしている。
『あんな、と言われますと……貴方はどこかで蠢声操躯法をご覧になった事が有るんですか?』
「おいノギちゃん。いいから……」
林が宥めようとしても野木村は話を止めない。そればかりか、スクリーンに以前見たあの動画を再生してみせた。
「これを見たのよ。覚えがあるでしょ?」
『! こ、これは……』
「とぼけても駄目よ? 貴方だって事は解析済みなんですから」
『いえ。こんな風に残っていたとは思ってもみなかったものですから。
ここはウチのNo.2が以前住んでいた家です』
「ええぇっ?」
「なんですって?」
今まで、ティーとの話に加わってもいなかったブルータスクのメンバーも、その事実に驚きの声を上げた。
「さすがマフィアね。略奪だけでは飽き足らず、その家の子を拐って洗脳してしまうなんて」
野木村の怒りは頂点に達しようとしていた。その声は段々と野太くなり、固く握り締められた拳はワナワナと震えている。
ここで『漢(オトコ)野木村』になられでもしたら大変だ。仕方なしに林は最終手段を使った。
「野木村副長! ティーさんから離れろ。そして自室に戻り、暫くの間謹慎しているんだ。これは命令だ!」
それを聞いた野木村は今迄の威勢が嘘のように縮こまり「……承知致しました」と敬礼をすると、背中を丸めて出て行った。
「の、の野木村さん、か、か、借りてきた熊みたいにな、なってましたね」
「借りてきたぁ、猫だよぉ大沢ぁぁ。確かにぃ、熊みたいにでかぁいけど。ふゎはぁ、ふゎはぁ、ふゎはぁはぁ」
その真新しい事務所に間延びした山路の笑い声が虚しく響き渡った。
斜に構えて腕を組む彼は、言外に多大なるティーへの非難を含ませていた。
資金提供者がティーではないと解った時点で、野木村を抑え付けていた箍(タガ)が外れ、蠢声操躯法への嫌悪感を顕(アラワ)にしている。
『あんな、と言われますと……貴方はどこかで蠢声操躯法をご覧になった事が有るんですか?』
「おいノギちゃん。いいから……」
林が宥めようとしても野木村は話を止めない。そればかりか、スクリーンに以前見たあの動画を再生してみせた。
「これを見たのよ。覚えがあるでしょ?」
『! こ、これは……』
「とぼけても駄目よ? 貴方だって事は解析済みなんですから」
『いえ。こんな風に残っていたとは思ってもみなかったものですから。
ここはウチのNo.2が以前住んでいた家です』
「ええぇっ?」
「なんですって?」
今まで、ティーとの話に加わってもいなかったブルータスクのメンバーも、その事実に驚きの声を上げた。
「さすがマフィアね。略奪だけでは飽き足らず、その家の子を拐って洗脳してしまうなんて」
野木村の怒りは頂点に達しようとしていた。その声は段々と野太くなり、固く握り締められた拳はワナワナと震えている。
ここで『漢(オトコ)野木村』になられでもしたら大変だ。仕方なしに林は最終手段を使った。
「野木村副長! ティーさんから離れろ。そして自室に戻り、暫くの間謹慎しているんだ。これは命令だ!」
それを聞いた野木村は今迄の威勢が嘘のように縮こまり「……承知致しました」と敬礼をすると、背中を丸めて出て行った。
「の、の野木村さん、か、か、借りてきた熊みたいにな、なってましたね」
「借りてきたぁ、猫だよぉ大沢ぁぁ。確かにぃ、熊みたいにでかぁいけど。ふゎはぁ、ふゎはぁ、ふゎはぁはぁ」
その真新しい事務所に間延びした山路の笑い声が虚しく響き渡った。