愛のかけら

変なテンションで電車に乗る。


見ているものが、わかるんだけど、

すぐに記憶から消えていく状態。


わたしは空いてるシートに座って頭を軽く振った。

「あー」

思わず声が出て周りがわたしを見る。

「んー」

眠気が急に来て、

電車に揺られながらわたしは眠りこんだ。


「すいません、ちょっと」

どれくらいしてからだろう、

わたしは声に起こされた。

「は、はぁーー?」

視界にのぞいてる女性の顔。

「これ、あなたのですよね?」


そう言ってスマホが視界に出てくる。


「はぁ、えーと…そうです」

「下に落ちてたんで。

あのぉ、かなり酔ってるみたいだけど、


だいじょうぶ?」


わたしは笑ってクラクラする女性の顔を見る。


「あ、だいじょうぶです笑

そうスマホ、

ありがとう」


わたしはスマホを手に握ると、

もう1度女性に笑ってみせた。

「あのー、」

「はー?」

「スマホ鳴ってますよ」


わたしは気づいた。

電話、それもカレから――


「あー、うん。

今電車だから切るよ。

え?

酔ってないよー笑」


そのまま切ってマナーにする。


前に立って見ているさっきの女性。


「あのぉ」

「はい」

「だいじょうぶ?」

彼女はわたしと同い年ぐらいだ。

「すいません、だいじょうぶなんで」

「心配なんで――」

「はい?」

「心配なんで、あたし降りるまで見てます」

電車の車内アナウンスで聞きづらい。


「あ、はい」

わたしはよくわからないで頷いた。

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