好きだ好きだ、大好きだ。
「だって俺んち、親父もこんなんだし。兄貴もこんなんだし」
そう言いながら、扉を開けて中に入ってきた彼は、私の前にしゃがみ込んで、足元に転がっているボールを前に向かってコロコロと転がし始める。
「……ありがと」
「んー」
なに、このギャップ。
アレでしょ?
コレって、ツンデレってやつでしょう?
そんな事を思いながら、その正面にしゃがみ込んだ私は、チラッと彼を見上げた。
「……っ!!」
「ん?」
目が合ってしまって、慌てる私とは対照的に平然としているその人は、
「あ。そういえば、名前何てゆーの?」
私が聞きたくても聞けなかった事を、さらりと聞いてのけたんだ。