好きだ好きだ、大好きだ。
たぶん緊迫しているこの事態に、妙に冷静にそんな事を考えていた私だったけど……。
「夏希君の彼女でもないくせに」
その女の子のその一言で、さっきの自分の浮かれようが、少し恥ずかしくなった。
確かに私は、夏希君の彼女じゃないし、そんなのホントに恐れ多いし……。
でも、それだけじゃ終わらなかった。
「夏希君、好きな子いるから」
まるで勝ち誇ったように笑う彼女の一言と、周りの女の子たちの様子に――なにかが突き刺さったような、鋭い痛みが胸に走る。
やだ。どうしよう。
ギュッと噛みしめた唇と、握りしめた両手。
なんか私……泣きそうだ。
ズキズキとした胸の痛みは、どんどん、どんどん広がって、体中の血が熱くなる。