好きだ好きだ、大好きだ。
「だってさー、夏希君、好きな子いるんだなぁって思って」
亜矢ちゃんの酷すぎる絡みに観念して、溜め息交じりにそう口にする。
“夏希君、好きな子いるから”――そう言った若松さんと、そのお友達のあの様子を見ると、それは多分本当のことで。
「はぁ?」
「え?」
だけど、目の前の亜矢ちゃんは、心底呆れたような声を上げ、
「華でしょ?」
そんな、とんでもない事を言い放った。
――は?
「いやいやいやいや。大丈夫? やっぱりタオルじゃ遮光性が足りなかったのかな?」
「いや、別に太陽にやられたワケじゃないから」
「……」
「あんた、ホントに鈍いんだね。夏……城戸君かわいそ」
「可哀そう? どうして?」
「だって、さっき“ハナちゃんはいいんだよ”って言ったじゃん!!」
「……だから?」
眉根を寄せる私に“キー!!”っと奇声を発した亜矢ちゃんは、せっかくセットしてきた頭をモジャモジャと掻きむしる。