好きだ好きだ、大好きだ。

「……何ごと?」
「だ、だってなんで“俺んち”!?」

心底“おかしなこと言うね”って顔で私を見る夏希君は、とっても気遣い屋さん。そして真面目さん。

だから、さっきの私のヤキモチまがいの言葉だって……

「だって、ハナちゃんさっき言ってたじゃん」
「な、何をっ!?」
「甲子園に出た時の、観たいって」
「……」

こんな風に、どこまでも真っ直ぐに受け止めてくれるんだ。

「家にDVDあるから、バイトの時間までそれ観て時間つぶしてたらいいかなぁって思ったんだけど」

“イヤだった?”と、首を傾げた夏希君を見ていたら、自分のバカさが恥ずかしくなって、泣きたくなった。

< 94 / 232 >

この作品をシェア

pagetop