クリスマス恋語

「キス…してくれたってことは桂樹も私と同じ気持ちだってことだよね?」



「うん…。僕も夏南が好きだ。いつも隣で走ってる夏南に恋をしてた」



「ありがとう。ふふ…っ。私たちってホント似た者同士よね」



「そうだね…。でも、情けないよ」



「何が?」



「夏南と同じ舞台に立てたら僕の気持ち伝えようと思ってたのに…。夏南に先を越されたというか…。ホント僕って男らしくないなって」



「桂樹は自分のこと低く見すぎ!てゆーかこういうのは先に言ったもん勝ちなの!」



「う…っ。で、でも…」



「男らしくいたいならちゃんと私を幸せにしなさいよ」



「う、うん!もちろん!…だけど、なんかプロポーズみたいだね。そのセリフ」



「なっ!違…っ!もう!桂樹が言わないから私が言ったのよ!!」








この日、僕たちは晴れて恋人同士になった。








ちなみに文化祭のベストカップルコンテストには参加しなかった。






というか出来なかった。







予想通り準備に参加できなかった僕たちは当日筋肉痛になるほど働かされたからだ。






忙しくて他の模擬店も全然回れなかった。

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