その仮面、剥がさせていただきます!


あたしの怒りのメーターが跳ね上がった。


こんな回りくどいやり方じゃなく、今ここであの胸ぐら掴んで一発殴ってやろうか!


「うっっ」


怪しげな恰好をし、生徒が行きかう廊下で唸りながら地団太を踏むあたしには気づかず、教室の中では三人の話しが続けられていた。


「で?今回はなんだって?」


イスに横向きに腰かけ、開いた膝の上に肘を付いた男が、王子にそう聞いた。


身体はあたしの方を向いてるけど、視線は隣の王子に注がれている。


その横顔は、まあ、カッコいい方なのかな……あたし的にはどうとも捉えようがないけど、きりっとした眉と目、スッと整った鼻筋は、世間一般でいう『イケメン』というところなのだろう。


暖房がかかっている教室は熱かったのかブレザーを脱ぎ、シャツを肘のところまでまくり上げ、見えてる腕は筋肉が程よくついている。


「毎回のことだけど、俺にはよく分からない」


しれっと、抜かしたのは真ん中にいる王子こと海道陸人。


陸人も身体はこちらに向けて座っているが、顔はさっき話した男に向いている。



王子の顔をマジマジと見たのはこれが初めてかもしれない……


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