その仮面、剥がさせていただきます!


長すぎず短すぎない、くせのないサラサラの黒髪は、あたしでも羨ましくなるほどに綺麗。

それに、漫画に出てくるような整い過ぎた顔つき。

なんせ、目、鼻、口、輪郭と顔のどのパーツを取ってみても、それ!正解って答えたくなるような顔をしている。


隣の男に微笑んでいる横顔は、誰が見ても完璧な『王子様』だった。


「よく分からんて……」


呆れる隣の男。

はははっと、これまた完璧な表情ではにかんだ王子……



あたしはふと、後ろに立っているもう一人の男に視線が移る。



片足に体重をかけているからか怠そうに立ち、その顔に緊張感はない。

王子とは対照的な金に近い髪の色が印象的で、くせ毛なのか寝癖なのか分からない無造作なヘアスタイル。


王子たちのやり取りがつまらないのか、誰の目も気にすることなく、ふわぁ~と大きな欠伸をすると、自分の席に帰り机につっ伏せた。


マイペースな人だな。


そして、また王子たちの会話に気持ちを集中させた。



「もうそろそろ懲りただろ?女ってどうやったって分からん生き物だって」

「そんなことはないよ」

「分かんねぇから、今の今、オレの目の前でお前は振られたんじゃねえのかよ」




ん……?フラれた??




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