揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
祈り-side由佳-

chapter14

自分の部屋に戻り、私は慌ててドアを閉めた。


び、びっくりしたぁ……。


大翔君が来てるなんて、全然知らなかったから。

姿を見た瞬間に、思わず固まってしまった。


せっかく、諦めようって決めたのに……。

彼の顔を見たら、また決心が揺らいじゃうじゃん。


自然と、ため息がもれていた。

会えたのを素直に喜べない自分が、何だかすごくもどかしい。


だって…大翔君は克也の友達で、まだ小学生。

それに、水沢っていう彼女がいるし。


想ってたって、仕方ないんだよ?

だって、大翔君が私を好きになってくれるわけがないんだから。


その時だった。


「ホントにもう帰んのかよ?大翔」


ドアの開く音と共に、克也の声が聞こえてきた。


帰っちゃうんだ、大翔君。


もしかして、私と会ったから?

嫌な気分になっちゃった…とか?


そう考えると、なんだか切なくて。

このドアの向こうに…彼はいるのに。


扉を開ける事が出来ない。

声を掛ける事も出来ない。


こんなに…好きなのに……。
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