揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤

chapter35

翌日。


私は、ある決意をしていた。

その決意というのは……。





「諒斗、ちょっといい?」


昼休みのチャイムが鳴ってすぐ、私は隣の席のアイツにそう声を掛けた。


一瞬きょとんとしたものの。

すぐにニヤッと笑うと、諒斗はゆっくりと立ち上がった。


「沙希、今日はお昼ゴメン。諒斗に用事があって」


いつも2人で食べてるから、沙希にそう謝った。

顔の前で、軽く手を合わせてみせる。


「いいよ、行っといで」


最近の私を見て何か感じていたのか、あっさりと彼女は承諾してくれた。


「購買行ってからでいいか?」


私はいつも自作のお弁当を持参してるけど、諒斗は購買組だった。


「いいよ」


そして私はお弁当を手にしながら、諒斗と共に購買へと向かった。


「どこで食う?理科室…とか?」


意味ありげな顔で、諒斗は私を見下ろしてくる。


理科室には、もう2人きりで行きたくなかった。

昨日襲われた事を思い出してしまうから。


「屋上にしよ?」


昼休みは、屋上が開放される。

お弁当を食べに来る人もたくさんいるけれど、話ができないほど混雑してるわけでもない。


とりあえず、人のいるところが良かった。


「ま、いいけどさ」


私の意図するところが分かるのか。

ふっと笑うと、それ以上は何も言わなかった。
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