月を狩る者狩られる者

ゾクリとした。

不敵な笑みとも言える表情が、男の美貌を更に引き立てたから。


「怖がっているのか?」

表情はそのまま、歩みも止めずに男は聞いてきた。


私は答えられず、後退るばかり。


「今まで色んな女を相手にしてきたが、お前のような反応を見せたのは初めてだ」

そう言って笑う彼は明らかに楽しんでいる。


そこで私は背後の木にぶつかった。

逃げ場が無い。

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