月を狩る者狩られる者
顔を真っ赤にして固まっている私。

朔夜は不敵な笑みを浮かべて私の顔を覗き込んだ。



「なんて顔してる。俺じゃないと嫌だと言ったのはお前だろう?」

「っ!?」


言った……確かに言った……でも。


「あれは勢いもあったっていうか……」


私は視線を泳がせて逃げ道を探した。

でも。



「勢い、ね。だが、今日は何を言おうが止める気はないぞ?」

朔夜は私に逃げ道を与えてはくれなかった。



もう覚悟を決めるしかないってこと?



朔夜の顔が近づいてくる。


細めた目は優しく私を見つめ……。

薄く開いた唇はほんのり赤く、私を欲情させた。
< 188 / 421 >

この作品をシェア

pagetop