月を狩る者狩られる者
朔夜の唇が私の唇をついばみ、徐々に下へ下がる。

喉に痕を残しながら、首筋へと到達した。


覚えのある場所に息が掛かり、思い出す。


朔夜との約束を……。



心も身体も朔夜のものになって、彼に命も吸い取られるはずだった。

それを十六夜のことが解決するまで待ってと言ったのは私。

十六夜が死んでしまった今、もう拒む理由は無い。


首筋を一舐めした朔夜は私に問いかける。

「覚悟は出来ているんだよな?」


そんなの、もうとっくに出来てる。


「うん」

時間が経つと迷ってしまいそうだから、私はすぐに返事をした。
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