月を狩る者狩られる者
「俺の血を分けたんだ。お前の寿命も長くなってるはずだ」

朔夜は黙りこんだ私をまた抱き寄せ、優しく語り出した。



「お前は俺と共に生きるのは嫌か?」


卑怯だ。

嫌なわけない。


分かってて、聞いてきてる。


「嫌なわけ、ないじゃない」

ムスッとしながら答えた。



「愛してるよ、お前が俺を想うよりずっと」

その言葉は、素直に嬉しかった。

でも、朔夜にしてやられた気分で悔しかった私は反論する。


「それはないわ。私の方がずっと朔夜のこと想ってる」


反論が予想外だったのか、朔夜はちょっと驚いた顔で私を覗き込んだ。

そして、ニヤリと楽しそうに笑う。
< 228 / 421 >

この作品をシェア

pagetop