月を狩る者狩られる者
朔夜はちょっと顔を逸らしてバツが悪そうに説明する。

「お前を俺に惚れさせる自信はあったからな。でも、すぐに両想いになっても飽きてしまう。だからそうならないように殺すとか言っただけだ」

「なっ……」


じゃあ最初っから殺すつもりなんてなかったってこと?


「私一人で悩んで馬鹿みたいじゃない!?」


ってか馬鹿だ。


「朔夜、悩んでる私見て笑ってたんでしょう!?」

悔しくて涙が出てきた。

今日は色んな涙を流している気がする。


でも、朔夜はそんな私に――。

「いや、むしろ色っぽくてそそられたが?」

なんて恥ずかしいことをさらりと言ってくれる。


「んな!?」

私は今度は赤くなって黙ってしまった。
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