月を狩る者狩られる者
「そんなことより、聞きたいことがある」

朔夜はさっさと本題に入ろうとした。



「あら、この子に私を紹介してはくれないの?」

悪戯っぽく言った彼女は、少女の様に愛らしい笑顔を作った。

その様も違和感なく似合っている。


それがさらに私の悔しさを増幅させた。


朔夜は苦虫を噛み潰したような顔になり、簡単に彼女を紹介する。

「望、こいつは情報屋の沙里(さり)。吸血鬼だ」


って本当に簡単ね……。


短い、要点だけの説明に流石に私も呆れた。

でも沙里さんは気にしていない様で私に笑顔を向ける。


「はじめまして、望さん。私は主に吸血鬼に関する情報を扱ってるわ。大概この時間はここにいるから、何か知りたいことがあれば請け負うわよ」
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