月を狩る者狩られる者
そうしてまた窓に近付くと、足元でナァーオという鳴き声が聞こえた。


「ツクヨミ……」


ツクヨミは朔夜が拾ってきた猫だ。

朔夜が拾って、私が名付けた。


アイスブルーの瞳をもつ黒猫はどことなく朔夜に似ている。


それを朔夜に言ったら怒られたけど……。


「ナォーン」


ツクヨミがまた鳴いて私の足に尻尾を絡みつかせた。


「ふふ……くすぐったいよ」

私はツクヨミを抱き上げ、その喉を指先で撫でた。

ツクヨミの喉の奥がゴロゴロ鳴り目が気持ちよさそうに細められる。
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