月を狩る者狩られる者
「ええ、そうね。……とにかく貴方は無理はしないで。朔夜のことは最優先で調べるから」

そして沙里さんは力強く微笑んだ。

「純血種の朔夜の消息を知ることは、吸血鬼全体に関わることよ。全ての吸血鬼が協力してくれるわ」

だから安心して待ってて、と付け加えた。


私はそれを嬉しく思いながらも、体力の無い自分を呪った。



沙里さんと会った後も、私は暗くなるまで徒歩でいけるところをくまなく探していた。

沙里さんには無理はするなって言われたけど、どうしてもじっとしていられない。


もう、意志とか関係ない。

本能が朔夜を求めて、彼を探している。


その本能だけが、今の私を動かす原動力だった……。



 
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