月を狩る者狩られる者
私はしゃがんでツクヨミの頭を撫でた。

「お前がいてくれて良かったわ……」


ツクヨミ……朔夜が私のために拾ってきた黒猫。

朔夜は暇つぶしにって拾ってきてくれたけど、朔夜がいない今、私には心の支えになっていた。


マンションの最上階。

この広い部屋でたった一人でいたら、寂しくて心が壊れてしまっていただろうから……。


ただでさえ、この部屋は朔夜と過ごした場所だ。

その思い出が詰まった場所に朔夜がいない。


朔夜だけが……いないんだ……。


 
< 319 / 421 >

この作品をシェア

pagetop