月を狩る者狩られる者
部屋の中も薄暗くなったころ、クレハがいつものように室内に入ってきた。
夕飯を持ってきたのか、カチャカチャと食器の鳴る音も聞こえる。
近くの棚にお盆が置かれると、そこに赤い液体の入ったパックも見えた。
やっぱり今日も飲ませる気なのか……。
「やあ望。今日こそ飲んでもらうから……ね……」
思った通り、クレハは血液パックを持ちながらそう言ってベッドに近付いてきた。
でも、少し様子がおかしい。
私の姿を確認すると、目を見開き手に持っていた血液パックを落とす。
何……?
震えながら手を差し伸べてきたと思ったら、その手は私に触れる前に止まった。
クレハの表情は……蒼白だった。