月を狩る者狩られる者
「もう少ししたらあの女がまた血を注入しに来る。そのときお前に気付いたら戦わなければならないだろうからな。弱ったお前では太刀打ち出来ない」
だから、と朔夜は言う。
だから俺の血を飲め、と……。
私は、いつだったか朔夜の血を飲んで苦しんだ吸血鬼のことを思い出した。
私も、ああなっちゃうんじゃ無いの?
「飲んで、大丈夫なの?」
不安そうに聞く私に、朔夜は自信を持って答えた。
「お前なら、大丈夫だ」
そして、私の頭を押さえていた朔夜の腕に力が入る。
私の頭を、朔夜は自分の首筋に持っていった。