月を狩る者狩られる者
「そうよ。純血種は人間で言うところの王のような存在。血を受ければ、純血種にはなれなくてもそれに近い美貌と力が手に入る!」

「……そんなことのために、朔夜を一ヶ月も監禁していたの?」


「……それだけではないわね」

少し落ち着きを取り戻した口調でそう言ったコトハは、後ろに飛んで私から距離をとった。



「力を得たい。美貌も欲しい。……でもね」

と、コトハは妖艶に微笑む。


「男も、欲しいのよ」


「っ!」

それはつまり、朔夜自身も欲しいということだった。


私の中の憎しみが、確実に嫉妬へと変わる。
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