月を狩る者狩られる者
焦点の合わない目を見開き、私は自分の肩を抱いた。

今にも震えそうなのを大きく深呼吸して抑える。



両手両足と心臓へのキスマーク。


あいつだ……間違いない。


数年前、初めて見た吸血鬼……両親の仇……。




「眠らされている間にやられたらしくてね、催眠術の手だれみたいだからハンター一人に任せるのは不安で……でも、やっぱり止めておくかい? 何だか具合が悪そうだ」


私の様子を見て心配したのか、佐久間さんはそう申し出た。


でも……。
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