あやまち
麻希は驚きすぎたのか、目を見開いて固まっている。


まあ、翔太のあの束縛ぶりを見れば、こんなにあっさりと別れることができるなんて思わないもんね。


あたしも凄く吃驚してるし。


しばらく固まっていた麻希が、ふと我にかえったように口を開いた。



「でもっ!一緒に住んでるんでしょ?」



眉を寄せながらそう言った麻希にコクンと頷く。


そんなあたしを見て、麻希はさらに続ける。



「悠亜は……翔太のことが好きなの?」



麻希がそう思うのも無理はない。


別れたのに一緒に住んでるんだから。


やっぱり可笑しいって思うよね。


それに、あたしには行くところがない訳じゃない。


麻希には『うちに来る?』と言われているんだから。

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