あやまち
「じゃあさ……、遠征から帰ったら、一緒に住み始めようぜ?」


「えっ!?」




一緒に……!?




「何で、急に、そんなことっ」


「急じゃねーよ。ずっと考えてた」




見上げた先で、ゆっくりとこちらに向けてきた視線と重なる。



その瞳からも、冗談を言っているとは思えない。




「でもっ、どっちに住んでも、どっちかが不便になっちゃうじゃん」




お互いに、自分の大学に近い位置にアパートがある。




「新しいとこ探す」


「えっ」


「つか、もう見つけてある」


「はぁ!?」




もともと翔太は、凄く行動力があって、何でもチャチャッと物事を決めていたけれど……



これはちょっと、早すぎない?


< 19 / 220 >

この作品をシェア

pagetop