あやまち
肌を撫でていた大きな手がゆっくりと移動して、膨らみを包み込む。



一週間ぶりの翔太のこの温もりに、胸がきゅんとするような愛しさを感じる。





やさしい愛撫に夢中になっていると、いつの間にか、服をすべて脱がされていた。



後ろでゆっくりと起き上がる気配を感じて、あたしも仰向けになった瞬間……




「……!」




思わず……目を見開いた。



声を出したいけれど、出てこない。




「悠亜」




目の前の人からの声に、身体も硬直して、息が止まりそうになる。



大きな手が頬を覆った瞬間、身体がビクンッと跳ね上がり……、硬直が解かれた。



それと同時に、声帯の機能も復活する。




「な……んで?」




見上げた先にいるのは、翔太ではなく……、渉。



普段、渉から放たれる香りは、シトラスじゃない……



ダージリンティーの香りなんだ。



だからって、翔太と渉を間違えるなんて……

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