あやまち
「とりあえず、渉に聞いてみるよ。あいつも行きたくねぇつったら、ヤメにすればいいだろ」




そんなこと、言うのかな……



もし言わなかったら……?



イヤだ――



いくら四人とはいえ、渉と一緒に泊まりだなんて……、そんなの絶対に、無理。




「そういや、一緒に住むって話だけど……」


「あ、うん」




そういえば、そんなこと言ってた。



あの時は、翔太は遠征とかでいない時も多いし、そんな必要があるのかなって思っていたけれど……



今は、早く同棲したいって思ってる。



早く、この場所から逃げ出したいっ。




「来月から……って、無理だよな?」


「無理じゃないよ」


「マジ?」


「うん」




まだ八月に入ったばかりだから、来月といっても、あと一ヶ月もあるんだけど、それでもここから抜け出せるなら、それでいい。




「じゃあ、少しずつ準備しような」


「うん」
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