あやまち
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そうこうしているうちに、いつの間にか車は目的地に着いていた。




「わぁ、すごーい」




そう感嘆の声をあげたのは、麻希。



目の前にある建物に、あたしも声はあげなかったものの、麻希と同じ気持ちだった。



今日宿泊するのは小さなコテージ。



外観は凄くオシャレな感じで、建てられてから、そんなに年数が経っていないように感じる。





ほんとは旅館みたいな場所がよかった。



でも、麻希が「せっかくだからみんなでわいわいやりたいじゃん?」なんて言って、勝手にここを予約したんだ。



コテージなんて、ずっと顔を合わせなきゃならないし、あたしにとっては拷問に近い。
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