あやまち
真っ先に降りた麻希のあとを追うように、あたしも車から出た。



ふと視線を後方へ移すと……



少し小高い位置にあるこの場所からは、太陽の光がキラキラと反射している湖を見下ろすことができた。



ついその光に惹かれて、見入ってしまっていた。




「悠亜?」




独りの世界に入り込んでいたからか、すぐ後ろにいた翔太の存在に、全く気付かなくて、その声に、体がピクッと反応してしまった。



そんなあたしを後ろからやさしく抱き締めると、翔太もあたしの視線の先の湖を見つめた。




「キラキラして綺麗だね」


「ん、ほんとだな」




耳元で放たれた柔らかい声に、トクンと胸が高鳴る。



そのまま翔太の唇がゆっくりと首筋に落ちて、チュッというリップ音をたてながら、キスを落とした。
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