あやまち

「悠亜は翔太とヤっちまったから、そのまま付き合ったんだって……」


「渉？」


「だから……俺も悠亜とヤれば、同じ位置に立てるんだって、勝手にそう思ってたよ。……悠亜は、最初から、翔太のことが好きだったわけ？」




最初から？



最初は、……友達だった。



正直、付き合いたての頃は、好きにはなれないって思ってた。



でもっ……




「……っ……」




あたし……



心の奥底で、トクンと小さく音をたてたのが、聞こえた。



その音がだんだん大きくなって、どきどきという、規則正しい音に変わる。




「俺、ずっと……悠亜とは、お互いに想い合ってるって、そう思ってた。……違ったんだな」


「……」




渉は眉を下げて、瞳を切なそうに揺らしている。



その瞳を見ていると、あたしまでその切なさが心に響き、胸が痛くなってきた。



……渉の口から飛び出してくる、“あたしが渉を好きだ”という言葉の数々。



どうして渉がそんなふうに思ってしまったのかはわからない。



だけど……