その瞳で見つめて~恋心~【完】
 翌日──。


「由奈、おはよー!!」

「おはよう、奈月ちゃん」

「ねえねえ。たまには、一緒に遊ばない?」

「あっ、ごめんね、奈月ちゃん。今日は合コンがあって……」

「えっ、合コンに行くの? 私も行きたい!」

「え、奈月ちゃんが?」

奈月ちゃんに合コンの話をすると、無邪気な子供のように目をキラキラと輝かせた。


「何、行っちゃダメなの?」

「あ、ううん。そういうわけじゃなくてっ……。意外だなって思って」

奈月ちゃんの顔が凍りついたように怖いものになったので、あわてて訂正した。


そもそも、男の子に興味なさそうだし……。


「私だって、ゲットしたいの。由奈だって、彼氏がいるのに」

「そっか。がんばってね」

「うわ、由奈に見下された……」

どうやら、あたしの言葉のセレクトが悪かったらしく、彼女は落ち込んでしまった。


「えっ!? そんなこと思ってないよっ」

あたしはなんとか説得して、彼女の機嫌を直そうとした。


その気持ちは確かだよ?
だって、奈月ちゃんはあたしの大事な友達だから……。
 どうか、奈月ちゃんにいい人ができますように……。
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