その瞳で見つめて~恋心~【完】
「──どうしよ……。何にしよう……」
待ちに待ったダブルデートの日の朝。
両手に大量の服を持ちながら鏡の前に立ち、どういう服装で行こうかと悩む。
どういう服、着てこう?
迷っちゃう~……。
「由奈? 何してんの、アンタ」
「あ、お母さん……。ねえ。お母さんだったら、初デートだったらどういうの着てく?」
母親はなぜか扉のすき間から覗くようにして、訊ねてきた。
「え? あら、デートなの?」
「うん──じゃなくて!」
お母さんは目を丸くした。
母はこうして、いつも話を逸らしてしまう。
「ああ、ごめんねー。私だったら、やっぱり可愛いのを着ていくわよ。学校では違うよさを見せたいから」
「そっか。ありがとう! じゃあ、これ着てく!」
「あら、いいわよー。楽しんできなさいよ」
「うん!」
母のアドバイス通りにガーリッシュ系にして支度をすると、胸を躍らせながら待ち合わせ場所に向かった。
テーマパークは意外と近所にあるほうなので、待ち合わせている場所は出入り口の前だ。
施設に到着したけど、まだ誰1人来ていないので、バッグから携帯を取り出して時間を確認した。
待ち合わせの時間まで、あと10分ぐらいはあった。
「あ。もしかして、水嶋由奈さん?」
待ちに待ったダブルデートの日の朝。
両手に大量の服を持ちながら鏡の前に立ち、どういう服装で行こうかと悩む。
どういう服、着てこう?
迷っちゃう~……。
「由奈? 何してんの、アンタ」
「あ、お母さん……。ねえ。お母さんだったら、初デートだったらどういうの着てく?」
母親はなぜか扉のすき間から覗くようにして、訊ねてきた。
「え? あら、デートなの?」
「うん──じゃなくて!」
お母さんは目を丸くした。
母はこうして、いつも話を逸らしてしまう。
「ああ、ごめんねー。私だったら、やっぱり可愛いのを着ていくわよ。学校では違うよさを見せたいから」
「そっか。ありがとう! じゃあ、これ着てく!」
「あら、いいわよー。楽しんできなさいよ」
「うん!」
母のアドバイス通りにガーリッシュ系にして支度をすると、胸を躍らせながら待ち合わせ場所に向かった。
テーマパークは意外と近所にあるほうなので、待ち合わせている場所は出入り口の前だ。
施設に到着したけど、まだ誰1人来ていないので、バッグから携帯を取り出して時間を確認した。
待ち合わせの時間まで、あと10分ぐらいはあった。
「あ。もしかして、水嶋由奈さん?」