刹那音



…どきん、どきん…


心地好いけど苦しいような、

まるで胸が締め付けられてるみたいだ。



「希衣」


ケータイの通話終了画面を見たまま、名前を呟いてみる。


「…恥ずかし」


ソファーの上のクッションに顔を埋めた。
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