pure snow

「そっか。じゃあ、来年な。良い年を」

意外にも啓太はすんなりと勇樹を解放してくれた。

皆に手を振りながら、今にも閉じてしまいそうな目をかろうじて開いていた勇樹は、仲間たちが交差点を左に曲がったのを見届けて、その場に座り込んだ。


だめだ、眠い……。


目を閉じたとき、誰かの声がしたような気がした。

「勇樹、勇樹」

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