pure snow
 


気がついたときには、自分のアパートのベッドの上にいた。

頭ががんがんしている。

予告どおり二日酔いになったらしい。

しかも、記憶がない。少しぼーっとして、ちゃんと帰ってきたことに自分で感心している。

部屋を見渡して、窓の外を見る。

「うおっ」

なんだ、この雪の量は?

三戸か?

いや横浜だろ?

マジかよ……。

真っ白な世界の中、紺色の傘がぎこちない動きをして、自分のアパートに向かってきたのを何気なく見ていた。


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