暴走族の秘密の姫君
そう言いきって私は2階に上がった。
相当足音を鳴らして上がったため、お兄ちゃんが部屋から出てきた。
「紫、お前…どうしたんだ?」
「何…って。出て行くんだよ、この家を。お母さんが出てけってさ」
平然とした様子で答えられた私。…良かった。
「なっ…なんだって?!
藍華にも伝えなきゃ…。おい、藍華!!」
そう言ってお兄ちゃんは藍華のドアの扉を激しくノックし始めた。
10回くらいたたいたところでようやく藍華が部屋から出てきた。
「何…?あ、お姉ちゃん!!」
私に気付き藍華は脚を思いっきりドアにぶつけながらも私に抱き付いてきた。
…かなり痛そうなんだけど。