暴走族の秘密の姫君


「藍華…紫がこの家を出てくって…」



「…え?なんでっ?!」


そう言ってお兄ちゃんにくってかかる藍華。


そこでお兄ちゃんが事情を藍華に話し始める。


事情を理解した藍華がぎりぎりと歯ぎしりを始める。



「あのクソババァ・・・。藍華とお姉ちゃんを引き離すなんて…!!


お姉ちゃん、すむ所は?」



すごい勢いで藍華が私に聞いてくる。


っていうか、クソババァって…一気に藍華の口が悪くなってる。


「ないよ。っていうか、どこに行くかも決まってない」


「そんなんでやってけるとでも?



…お姉ちゃんのためだから、良いものあげる。待ってて?」



そう嬉しそうに笑った藍華は部屋に戻った。



…私も自分の荷造りを開始しなくちゃな…。


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